四国がんセンターにおける研修報告
研修期間 | 2020年8月24日~8月26日 |
報告者 | 香川大学 病院助教 福岡 奈津子 |
1日目(8月24日)
8:30~8:50 リハビリカンファレンス
9:00~12:00 整形外科、骨転移診療外来
13:00~15:00 緩和ケア病棟、院内見学
15:00~16:00 放射線治療見学
18:00~19:00 プレエキスパートパネル
2日目(8月25日)
8:30~8:50 リハビリカンファレンス
9:00~14:00 整形外科手術
15:00~16:00 IVHポート留置(透視室)
16:00~17:00 エキスパートパネル
17:30~18:00 整形外科病棟回診
3日目(8月26日)
8:30~8:40 リハビリカンファレンス
8:40~8:50 抄読会
9:00~12:00 整形外科、リハビリテーション外来
13:00~14:30 がんゲノム外来
まとめ
①何を学んだか
- 四国がんセンターにおける整形外科では患者の多くが転移性骨腫瘍による診療を受けており、骨転移診療の実際について学んだ。他科との垣根の低さやリハビリテーション部との連携がしっかりしているところが印象的であった。
- 緩和ケアの分野では病棟担当医とチーム担当医が役割分担を行い、患者管理や家族ケアが充実していると同時に、患者やその家族がリラックスして過ごせるような設備の充実がなされていると感じた。
- エキスパートパネルでは各科の担当医が広い知識をもっており、他院とのオンライン会議を行い、地域のがんゲノム医療を牽引している役割を担っていると感じた。
②今後、何を教育・臨床にフィードバックしたいか
- がん患者は増加傾向になり、整形外科診療において骨転移診療は今後重要な位置づけを担ってくると考えられる。原発診療科に任せきりにすることなく、整形外科医がしっかりと役割分担を果たすことで骨転移診療の多職種チーム医療を円滑にすすめていけるということをセミナーや講義などで教育していきたい。
③そのための方策
- 当院での骨転移外来の充実と緩和ケアチームおよびリハビリテーション部との連携を行う。令和2年度末までに骨転移診療をテーマとしたセミナーや講義の開催を行う。
この研修全体についてのコメント
- がんセンターという特色ある施設で研修できたことによって、当院や県内の関連病院とは全く違った診療のスタイル、整形外科の役割を体験することができました。研修を通して関わっていただいた先生方や関係スタッフの方が皆さん親切に対応いただき非常に感謝しています。
- がん診療に携わる医療者が診療科の垣根を越えて連携している姿勢が印象的で、がん診療における骨転移診療の重要さ、整形外科医の役割をしっかりと認識して今後の診療に活かしていこうと感じました。